2017年3月12日日曜日

ドライマウスとお口の健康 その4 ~お口のかわきと歯周病~  U4

皆様こんにちは。


六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

お口のヌルヌルやネバネバが気になることはありませんか?
以前に、お口が乾きやすいとネバネバやヒリヒリが起きやすいことを掲載しました。

今日はドライマウスと歯周病の関係について説明します。

唾液の作用には下記のようなものがあります。
①「自浄作用」
②「抗菌作用」
③「pH緩衝作用」
④「再石灰化作用」
⑤「消化作用」
⑥「粘膜保護・潤滑作用」
⑦「溶解・凝集作用」
⑧「粘膜修復作用」
このように、唾液にはたくさんの良い作用があり、
きれいな唾液がよく分泌されていると虫歯や歯周病の予防にも役立つのですが、
分泌が少なくなると口臭やお口の不快感が生じやすいです。

ではお口のネバネバはいったいなんなのでしょう?

歯にくっついている白くてネバネバしたものはプラーク(歯垢)と呼ばれています。
これは食べかすではなくて、細菌の塊です。

このプラーク1g中には約1000億個以上の細菌が存在します。

もちろん、虫歯菌や歯周病菌もこの中に潜んでいます。

プラークは「バイオフィルム」という細菌同士が集まってスクラムを組みへばりついたものの一種とされています。

それは台所やお風呂場の角についたヌルヌルしたもののようなものです。

唾液が少なくなると、自浄作用や抗菌作用が低下しバイオフィルムが形成されやすくなります。

バイオフィルムが歯周ポケットの中に形成されると、歯肉に炎症が起こり腫れや痛み、出血しやすくなります。この状態が歯周炎です。

バイオフィルムはヌルヌル・ネバネバとしていてうがいでは洗い流されずにへばりつき、
次々に細菌を巻き込んで結びつきを強化していきます。

うがい薬や抗生物質でバイオフィルムが壊されるかというと、浮遊している細菌と違ってへばりついたバイオフィルムにお薬が浸透して内部の細菌を殺すことは難しいです。

では、バイオフィルムはどうやって除去したらよいのでしょう?

物理的に細菌のスクラムを壊していくのが効果的です。破壊されればお薬の効果も期待できます。

プラークを減らすには、まずはご自身でのブラッシングです。

ただ、歯と歯の間や、歯と歯肉の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、十分にプラークを取り除くことは難しいのです。

歯科医院での専門的なクリーニングで、ご自身でのブラッシングでお手入れがしにくい部分の清掃を行うことでバイオフィルムに抵抗していくことができます。

また、プラーク(歯垢)に唾液中のカルシウムなどがくっついて石灰化し、硬くなったものが歯石です。

歯石の表面は石のようにざらざらなのでプラークが付着しやすく更に不潔な状態になりやすいです。

歯石は硬いので歯ブラシでは取れません。

定期的な歯科医院でのクリーニングで歯石の除去と、歯石が付きにくい環境を整えることが必要です。

お口の中の細菌をゼロにすることはできませんが、ご自身での正しいブラッシングと、歯科医院での定期的な歯石除去・クリーニングをバランスよく組み合わせて
バイオフィルムや歯石のつきにくいお口で虫歯や歯周病の予防をしていきましょう。


お口のネバネバや口臭が気になる、
歯周病の予防をしたい、
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http://www.azabu-msdental.com/

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