2017年12月28日木曜日

むし歯菌だけを溶かす酵素!?

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。


’むし歯’ や ’歯周病’ は皆さんにとっても、歯科医師にとっても永遠のテーマかもしれません。

「むし歯になったことがない!」「歯周病とは無縁です!」という方は殆どいらっしゃらないのではないでしょうか。

口は食べ物が入る最初の通り道、そして外界とも通じているため何千種類もの細菌やウィルスに暴露されやすい部位でもあります。

そんな中、広島大の菅井教授のグループが、むし歯の原因菌のみを溶かし、善玉菌を残す酵素を世界で初めて発見し実用化に向けて研究が進んでいるそうです。

その酵素は「Aml」と名付けられ、サリバリウスという善玉菌を残したまま、ミュータンス菌とソブリヌス菌だけを特異的に溶かす性質を持つそうです。

科学の進歩は素晴らしいですね。今後に期待しましょう!






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2017年12月9日土曜日

正しいオーラルケアとは?(後編)

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。


前編では、シドニー大学 エバンス准教授のむし歯調査による「ほとんどのむし歯は削る必要はなく、正しいオーラルケアがむし歯の治療に有効である」というお話をしました。

それでは、正しいオーラルケアとは一体何でしょう?

エバンス准教授はオーラルケアとして Caries Management System(CMS)という方法を提唱しています。

・初期段階のむし歯に高濃度のフッ素塗布治療を施すこと
・正しい歯磨き方法を身に着けること
・スナック菓子や砂糖の入って飲み物などの間食を控えること
・むし歯の経過を観察し続けること

を挙げています。むし歯があったら、すぐに削って詰め物をして終りという治療ではなく、歯科医師と協力して継続的に治療・経過観察をしていくことが重要であると報告しています。

むし歯が大きくなる前に、初期の段階で治療ができたらとても嬉しいですね。

しかし、一番大切なことはむし歯ができないようにケアを続けていくことです。

これはむし歯に限らず歯茎の病気(歯周炎)の予防にもとても大切なことです。

当クリニックでは、このオーラルケアを皆さまに提供しております。皆さまの歯の健康をサポートし、1人1人に合ったオーラルケアをご提案させて頂いております。
どうぞお気軽にご相談ください。



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2017年12月2日土曜日

むし歯は削る必要ない!?(前編)

皆様こんにちは。

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一般的なむし歯の治療といえば、’むし歯を削って詰め物をする’というものですね。むし歯を見つけたら、早期に削り取るのがよいと歯科学会でも提唱されてきました。

ところが最近の研究により、その定説が覆されようとしています。


シドニー大学のウェンデル・エバンス准教授らの研究チームは1000人の患者さんを対象に、7年間にわたり治療に関する調査を行ってきました。

実験では従来通りの方法で、ドリルでむし歯を削って詰め物をするグループと、
ドリルで削らずに高濃度のフッ素塗布をしたうえで、菓子類や間食を制限する’オーラルケア’と呼ばれるグループとに分けてむし歯の経過を観察しました。

その結果、オーラルケアグループのむし歯は30%~50%が減少し、中でも1年間に2本程度のむし歯治療が必要とされるむし歯ハイリスクグループに関しては、むし歯の減少率が80%も高かったことが調査で分かったそうです。

この結果から、エバンス准教授は「ほとんどのむし歯のケースでは、ドリルで削って詰め物をする必要はなく、オーラルケアの方がむし歯の治療には有効である」と結論づけました。

しかし、むし歯が進んで大きな穴が開いてしまったむし歯にはこの方法は有効ではなく、従来通りのドリルで削って詰め物をする治療法しかないとのこと。

あくまでも、むし歯は発生してから一定の時間内の比較的小さな状態のむし歯にはドリルで削らずに正しいいオーラルケアで治療できるとのことです。

それでは、正しいオーラルケアとはいったいどういうものなんでしょうか?

それは次回のお楽しみに!

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2017年11月25日土曜日

唾液の酸化還元電位とは!?

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

人間は酸素を利用して、体内のエネルギー代謝システム駆動させて生きています。

古くなったクギの表面が赤茶色に錆びたり、向いたリンゴの表面が変色するのはよくご存じでしょう。

これらはすべて「酸化」現象です。

皮膚にシミやソバカス、しわができるのも「酸化」作用によるところが大きいです。

ところが、その逆もあります。これを「還元」作用といいます。この状態になると、酸化が止まるので、ものが腐ったり老化したりするのを遅らせることが出来ます。

このように自然界では常に酸化還元反応がおこなわれているわけですが、私たちの体内でも常に休むことなくこの酸化還元反応がおこなわれているのです。

今は一般的に知られるようになってきた活性酸素が体内で増えると、その強力な酸化作用で細胞が損傷し、病気や老化の大きな原因になります。

実は、人の「酸化還元状態」は、唾液の「酸化還元電位」を調べることでわかるようになってきました。

「酸化還元電位」が低いということは、、電子を放出しやすい状態で、還元力が強い状態です。

逆に「酸化還元電位」が高いと電子を取り込みやすく、酸化力が強い状態です。

測定値で+50V以下であれは酸化力は弱く、マイナスになればなるほど還元力が高くなり健康度が高まった状態といえるのです。

横浜の小児科の岡澤先生が、長い間多くの子供を中心にの酸化還元電位を日常臨床で測定されていらっしゃいます。

乳幼児から80代までの3500人を超える検査結果をまとめていらっしゃいます。

それによると、健康な子供たちの唾液の酸化還元電位はマイナスレベルが多く、高くても+20Vくらいだそうです。

子たちで+50Vにもなっているとかなり具合の悪い状態だとおっしゃっていました。

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2017年11月16日木曜日

唾液のチカラ その3 唾液に含まれている成長因子

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

前回に続き、今回も唾液のお話です。
今回は、唾液に含まれている成分のお話です。

成長因子とは、細胞の増殖や成熟をうながすたんぱく質のことです。

現在唾液の中から2つの成長因子が見つかっています。

ひとつは粘膜や血管などの細胞の増殖を促すEGF(表皮成長因子)で、皮膚や粘膜が傷ついたときに、それを修復するように働きます。

動物が傷口をなめるのは、消毒のほかに傷を早く治すためでもあるのでしょう。

もうひとつはNGF(神経成長因子)と呼ばれる神経細胞の成熟をうながす物質です。

マウスの唾液腺を摘出して成長を観察すると、歯が生えてこなくなったり、毛のツヤがなくなったりまぶたが開かないなどの成長不順や神経系の障害が現れました。

そこで、唾液には成長に関係する特別な成分が含まれているのではないかと考え、ついに唾液の中にEGFNGFが存在していることを突き止めたのです。

この業績でアメリカの生化学者スタンリー・コーエンは1986年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

NGF最初脳の大脳皮質から見つかりましたが、その作用から大脳の働きの活性化に作用するといわれています。

つまり学習能力や集中力を高めることに関与していると考えられているのです。

さらに身体を動かすスポーツや日常活動で、集中力を養っている可能性が高いとも考えられてもいます。


例えばガムを噛んで唾液をたっぷりと分泌させるとNGFの効果で集中力が高まる可能性が大いにあるのです。

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2017年11月13日月曜日

唾液のチカラ その2 噛むこと、唾液、そしてむし歯

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

昔から唾液の多い子は元気だと言われています。

唾液の中には、カルシウムやリンといった、歯を作っていくイオンも含まれています。

たくさん分泌される唾液は、細菌が糖から作った酸を薄めて、歯の表面が酸で溶けるのを防ぎ、融けかかった歯の表面が元の状態に戻るのを助けています。

アナタの口の中では、食べたり飲んだりすることで、歯の表面が溶けたと思えば、唾液がそれをすぐに修復するというという、ダイナミックなドラマが絶えず繰り返されているのです。

生えたての歯の表面は素のエナメル質の結晶がしっかりと成熟していません。

ですからとてもむし歯になりやすいのです。

その後、時間とともに唾液などの働きによって丈夫な歯になっていきます。

良く噛むことは唾液の分泌を促すので、むし歯予防につながっていくのです。

「指しゃぶり」をする子供は、むし歯が少ないという報告があります。

「ゆびしゃぶり」という癖は、それが刺激となって唾液の分泌をうながしますからそれによってむし歯の予防がなされていると考えらます。

昔は、指しゃぶりは歯並びが悪くなる原因になる、あるいは汚いという理由で早々に辞めさせるような指導でしたが、五歳までにやめれば、歯並びが悪くなることもないという指導に変わってきています。

欧米では乳幼児が“おしゃぶり”を吸っているのをよく見かけます。

乳幼児のむし歯が日本に比べて少ないのは、このためかもしれません。

日本には古来から「歯固め」という習慣がありました。

「乳児の玩具を噛んだりしゃぶったりして、歯ぐきを固める」と、辞書にはあります。

あごの発達と唾液の分泌をうながして、生えてくる乳歯を手助けしていたと考えられます。

最近は、指しゃぶり同様に、この「歯固め」という習慣もすたれてしまっているようです。

しっかり噛むことはあごの正常な発達をうながすとともに、虫歯を予防することにもなるのです。


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2017年10月28日土曜日

唾液のチカラ 発がん物質をやっつける!

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。


人類にとって、ガンは克服しきれない最も恐るべき病気の一つです。

現在、日本での死因の約3割を占める第1位で、戦後70年で実に4倍に増加しています。

原因の多くは環境の発がん物質であることはよく知られています。

一部の人工甘味料、人工着色料や保存料等の食品添加物、殺菌剤などに明らかな発がん性があることはすでによく知られた事実です。

ヒトは酸素のある環境に適応し、生きていくというシステムを用いた生命体です。

生命維持のために酸素をエネルギー代謝に利用しているわけです。

ですがその際にどうしてもバグが生じて“活性酸素”が少し生成されてしまいます。

ところが発がん性物質がきっかけで、多量の“活性酸素”が発生してしまうことがあるのです。

そうすると、細胞内に出てくると遺伝子を傷つけて、発がん、成人病、そして老化の原因となってしまうのです。

もうおわかりでしょうが、できるだけ活性酸素を体内で発生させないようにするためには、その原因物質を体内に取り込まないようにするのが一番です。


私たち人間が生きていくためには、食べ物を摂取し続けなければなりません。

発がん物質の入った食べ物をできるだけ避けることは大切ですが、完璧に避けることなど不可能です。

口で咀嚼し、嚥下、胃による消化、腸による吸収、排せつというプロセスで、ヒトは食べ物から栄養を摂取します。

咀嚼時には唾液と食べ物が混ざり合います。

唾液には消化酵素などの多くの酵素が含まれていますが、実は唾液には強い解毒作用があり食べ物に混ざっている発がん性物質を無毒化する大切な役割を担っている酵素が含まれているのです。

具体的には、カタラーゼ、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)、ペルオキシダーゼといった酵素です。

これらの酵素が、発生する”活性酸素”を除去する素晴らしい力を備えているのです。

ここで大切なことをもう一つ

唾液の毒消し力を活用するには、よく噛むことです。
「一口食べたら30回は噛もう」です。

これには科学的な根拠があります。

酵素によって”活性酸素”を毒消しするのに30秒くらいかかるのからです。

ご存じのように昔は神ごたえのある食べ物が多かったので、よく噛んでいました。

最近の食べ物、メニューは柔らかいものがとても多くなってしまっています。

グルメ番組で、レポーターの感想は、
「ふわっふわ」とか「やわらかい」、「くちのなかでとろけるよう」といった表現が定番ですね。

楽しみのための食事では大切でしょう。

でも、からだのための食事が基本です。

よく噛んで食べましょう。

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2017年10月23日月曜日

歯の汚れの原因と対策

皆様こんにちは。


六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。


どんなに容姿が良い方でも、笑った時に歯が汚いと印象は下がりますね。

「人は見た目が9割」という本が出版されていますが、うなづけます。

ある研究所が発表したデータによると、歯がきれいな人は汚い人に比べてモテる確率約7割、コミュニケーション力約7割、仕事面での活躍率約8割アップと全ての面において好影響を与える結果だったそうです。

それでは、歯の汚れにはどのようなものがあるのでしょうか。

    タバコのヤニ
最近は健康志向のためか、日本人の喫煙率は少なくなってきたといわれますが、世界に比べるとまだまだ多い方です。

タバコを吸うと、タバコに含まれるタールが歯の表面に付着します。歯の表面は、唾液から作り出されるペリクルで覆われていて、通常は歯を保護しています。

ところが、そのペリクルの上にタールが付着すると結合してしまい、それが何回も繰り返されると歯ブラシでもとれない頑固なヤニとして歯に着色してしまいます。

そういっても「タバコをすぐには辞められない!」という方は、タバコを吸った直後に歯磨きをするか、定期的に歯科医院に通ってクリーニングをすれば清潔に保てます。

    プラーク(歯垢)、歯石の沈着
歯の清掃状態が悪いと、プラークや歯石が歯に付着し口臭や歯周病の原因にもなります。

プラークは適切なブラッシングをすればある程度除去できますが、歯石は歯ブラシでは取れません。

歯科医院で適切な指導を受けることが大切です。

    歯の被せ物
銀歯などの被せ物をしている場合、その金属が劣化してしまい、唾液と混じり銀イオンとなり、歯茎にダメージを与えてしまいます。

溶けだした金属には歯茎を黒くさせる作用があると言われているので、被せ物を金属以外のもの(セラミックなど)に詰め直すのがよいでしょう。

    着色性食品
コーヒー、紅茶、ワイン、カレーなどといった着色のある飲食物を摂取することで、ステイン(歯の着色汚れ)を付着させることがわかっています。

日常生活では、制限するのは難しいことです。歯のクリーニングやホワイトニング(歯の美白)などを行っている歯科医院で、定期的にお手入れをすることにより清潔で、輝く白い歯を手に入れることができます。

当院では、歯の治療の他、このような歯をきれいにする定期的なクリーニングや歯周病の検査なども行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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2017年10月22日日曜日

未来の歯科治療は・・・!?

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

再生医療は21世紀の新しい医療システムへと発展が期待されています。

例えば、心筋梗塞で部分的に傷害を受けた組織の修復のために、各細胞に分化する前のその元となる幹細胞を自分の体から取り出して必要な部位に持って行く「幹細胞移入療法」が、様々な病気で試験的に用いられています。

さらに次世代の再生医療は一歩進んで、機能不全に陥った臓器・器官を再生器官で置き換える「器官再生医療」が盛んに研究されています。

歯を失ってしまった場合に対しても、再生により取り戻す「歯の再生治療」の研究が進められていて、器官再生医療のモデルケースに位置づけられているのです。

歯はエナメル質や象牙質といった硬組織と神経や血管などが組み合わさった組織です。

ちょっと複雑ですが、歯の胎児といえる歯胚が誘導されそれが成長して歯になります。

「歯の再生治療」は、
1.歯胚から取り出して作られた再生歯胚を、歯周病などで歯を失った部分に埋め込み、骨の中で成長させ歯が生えてくるようにする。

2.歯や骨の主要成分であるハイドロキシアパタイトをコーティングしたインプラントを、歯小嚢という埋まっている歯を包んでいる組織で包み、歯と骨をつなぐ歯根膜組織を
形成させる。

といった研究が進んでいます。

しかし再生医療には時間や経費が莫大にかかるので、短時間に再生でき費用を抑えた方法で再生歯を作り出す方法に期待が寄せられています。

歯の再生治療の開発においては、日本は世界をリードする技術レベルにありますが、
一番大事な事は、大切なご自身の歯を歯周病で失うことなく最後まで残していくことですね。

それには、定期的に検診をおこない歯周病を防ぐ、あるいは歯周病になったとしても、重症化する前に治療をすることが何よりも大切です。

当クリニックでも歯周病治療、クリーニング、歯の検診を行っておりますのでお気軽にお問合せください。


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2017年10月7日土曜日

ガムを噛む効用

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

野球観戦していると、選手がバットをもちながらチューンガムを食べている姿をみかけたりしますね。

チューインガムのルーツは、メキシコ南部のユカタン半島に紀元3世紀ころ栄えたマヤ文明にあるといわれています。

当時の人々は、サポディラという木から樹液を採取して煮込み、固めてチクルというものにしてそれを噛むという習慣があったそうです。

このチクルがアメリカに伝わり、19世紀後半にチューインガムが誕生しました。

ガムを噛むことは、唾液の分泌を盛んにさせたり、気分をリフレッシュさせたり、眠気を覚ましたり、口の中をキレイにしてスッキリとさせたりなど、数多くの効用があります。

ガムを噛むことで唾液の分泌量が34倍にも増えるという報告もあります。

現代人の食事では噛みごたえのある食品が減り咀嚼回数が減っているので、ガムを噛むことで咀嚼の力を強化して咀嚼筋の維持・向上や体への刺激が保たれるのはとても良いことですね。

またガムを噛むことで動体視力が向上することがわかっています。

三叉神経のうちの2つ、上あごと下あごを支配する神経が、噛むときに使う筋肉を主にコントロールしています。

さらにガムを噛むことによって、からだの平衡バランスを保つための能力が高まるということも最近の研究でわかってきました。

この効果はガムを噛んでいる間ずっと持続します。

高齢者の転倒防止にも役立つのではないかと期待されています。

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2017年9月30日土曜日

妊娠と歯周炎の関係って? U-16

皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。


クリニックのある麻布十番商店街は様々なイベントがあります。

9月16.17日は秋まつりが行われ、台風が近づきやや雨模様ではありましたが
御神輿を担ぐ元気な声が聞こえてきました。

ところで、妊娠性歯肉炎・歯周炎ということばを聞いたことはありますか?

妊娠中は、女性ホルモンが大きく変化することから起こる妊婦さん特有の歯肉炎、歯周炎のことです。

妊娠すると歯周病になりやすい理由は主に下記の三つがあります。

1.ホルモンバランスの変化

妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が多く分泌されます。

これらのホルモンはある歯周病菌の増殖をすすめる作用があり、歯周病のリスクが増悪することが知られています。

2.つわりの影響

デリケートな妊娠中は、食事だけでなく歯ブラシすら口の中に入れると気分が悪くなることもあります。十分なブラッシングができずお口の汚れがお掃除しにくいことも。

そして、「食べつわり」や、酸味のあるものや甘いものなどしか受け付けないなど、食生活の変化もお口の中が汚れたままになりがちで歯周病のリスクが高まります。

3.免疫力低下

おなかの中の赤ちゃんを「異物」と判断しないよう、妊娠すると免疫力が低下するメカニズムがあります。免疫力が低下することで歯周病にかかりやすくなります。


では、妊娠性歯肉炎・歯周炎になるとどんなリスクがあるのでしょうか。
・早産
・低出生体重児
のリスクが高まることが知られています。

この理由には、歯周病によって生じるサイトカインが関与しています。

この、炎症性物質であるサイトカインが血管の中に広がることで、プロスタグランジンE2という物質が分泌され、ひどいときは子宮の収縮や陣痛が促されてしまうことがあります。

歯周病の妊婦さんはそうでない妊婦さんにくらべ約7倍の低出生体重児のリスクが高いと報告された論文もあります。

妊娠中は、
・小さめの歯ブラシを使う
・においの強い歯磨剤やうがい薬は避ける
・つわりがひどいときはうがいだけでもこまめに行う、

など心がけできることからのアプローチが必要です。

ホルモンバランスの変化だけでなく、「つわり」があることからお口の中の環境が悪くなりがちな妊娠中。

生まれてくる赤ちゃんのためにも妊娠中・妊娠前からのお手入れを心がけましょう。

当院では、「歯周内科」という専門的な歯周病治療を行っています。
特に、パートナーとご一緒の治療をおススメしています。

6月に続いて結婚式の多い過ごしやすいシーズン。

結婚式に向けてのクリーニング・ホワイトニングはもちろん、
これから妊娠・出産を予定なさっている方にも先を見据えたお口のケアがおススメです。

正しいお口のセルフケアと、歯科医院での専門的お口のケアで健康なお口と
よりよいお身体の状態を保っていきましょう!



素敵な笑顔は健康な口元から。

輝く白い歯を手に入れたい方、
歯と口元を美しく健康にするM’sデンタルクリニックへ
お気軽にお問い合わせください!



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