2017年9月16日土曜日

咀嚼・嚥下の仕組みと全身への役割 その2 ~ 歯根膜、噛むこと、飲み込むこと~



皆様こんにちは。

六本木からも近い麻布十番で歯周内科を得意としている女性歯科医師のクリニックです。

前半では’噛む’ことの重要さをお話いたいましたが、後半も引き続き噛む事の大切さをお伝えいたします。

口の中には多くの感覚センサーがあります。

味を感じる「味覚センサー」、圧力や触覚を感じる「機械センサー」、温度を感じる「温度センサー」、痛みを感じる「侵害センサー」などです。

こういったセンサーは、唇や舌、粘膜、口蓋などにも存在しています。

「嚙みなさい」という指令が脳から発せられると、噛む動作が始まります。

すると、噛むことで生じた様々な刺激を、それぞれの感覚センサーがキャッチして、脳へ非常に多くの情報が伝えられます。

いま噛んでいるものが、どのような硬さなのか、熱いか冷たいか、安全なものなのかどうかなどの報告がすぐに脳へ届くのです。

口の内側の粘膜や歯根膜にあるセンサーは、「食べ物が口に入って噛み出しましたよ」という情報を脳に与えて、それにより脳は唾液分泌の指令を出すのです。


噛むことで食べ物がある程度小さく砕かれ唾液と十分混ざると、次に飲み込むという動作へ繋がっていきます。

飲み込む動作は反射による行為ですが、、飲み込んでいいかどうかは脳が判断しています。

このように咀嚼・嚥下運動は口から脳、そして脳から口への双方向の情報伝達があって初めて上手くいくのです。

噛むことで脳には判断を迫られる様々な刺激が伝わり、それが脳の働き(例えば運動の制御、記憶、感覚、感情)を活性化させます。

咀嚼・嚥下運動は日ごろから脳の絶え間ない”訓練”、”リハビリテーション”のような役割も担っているのかもしれませんね。

ガムを噛む事も、脳を活性化させる一つの方法かもしれません。


http://www.azabu-msdental.com/

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